Angelic Gift

「では、覚悟はよろしいですね」

　はるか東の地。二人は古びた研究室のような部屋を訪ねていました。入り口にはケープを纏った不思議な金属の生物が踊っています。

　博士と呼ばれた人物は、二人に小さな箱を一つずつ渡しました。それぞれ象牙と黒檀で作られています。振ると音もせず、蓋を開けると中はからっぽでした。

「この中にあなたがたを封じましょう。あなたがたは自分の集めた贈り物とともに天に帰り、やがて主の御心のまま地上へと戻るでしょう。天からの贈り物として」

　それ以上のことを二人は尋ねませんでした。きっとうまくいくと思えたからです。二人はお互いを見つめて、それから同時に頷きました。

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